設立趣旨

趣意文

 私たちは新たな環境問題に直面しています。かつての公害のように大規模に人の健康を害する環境問題は克服過程にあるものの、土壌・地下水汚染、アスベスト、廃棄物、あるいは地球温暖化などの環境問題は、静かに、ゆっくり、しかも至る所で顕在化が進んでいます。そのような多種多様な環境リスクは、より身近な問題となっているだけでなく、見えないリスクとしても懸念されています。
 一方、国内では様々な環境保全のための活動や技術サービスの提供が積極的に発展してきましたが、環境リスクへの措置について実践的かつ網羅的にサポートする技術サービスは新たな領域といえます。環境リスクを適切に評価したい企業、行政あるいは住民等にとって、専門的な知見を有し、客観的な視点で支援する公共的な技術サービスへのニーズは今後一層重要になるとみられます。
 私たち環境技術の専門家・実務者は、そのようなニーズに先験的に取り組むためのプラットフォームとして、NPO法人環境リスク支援協会を設立します。当機関は、環境リスク全般の知見収集・情報発信・啓蒙啓発を行うとともに、「環境リスクの見える化」による新たなサービスを展開していきます。なかでも、実践力が求められる環境リスクコミュニケーション、及び網羅性が求められる環境デューデリジェンスの分野に特化した調査研究、助言指導、あるいは受託サービスなどの活動を行います。環境リスクに関する意識向上を図り、個々の環境リスク対策をサポートすることで、安心・安全な地域環境づくりに深く関わり、広く環境保全へ貢献したいと考えています。

平成23年4月16日 NPO法人環境リスク支援協会・理事一同

経緯

  • 平成21年5月
    • 環境リスクを専門にする有志らにより任意機関・環境リスク支援センターを発足しました。
  • 平成21年12月~
    • 協賛企業らとともに、環境リスクの調査・評価および環境デューデリジェンスに関する技術研修等を隔月で実施しました。
    • この間の活動を通して、社会のニーズを強く実感し、非営利活動が主となる事業内容を鑑みて、NPO設立の議論を深め、今日に至りました。
  • 平成23年4月
    • NPO法人として設立総会を開催しました。